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~ DHA(ドコサヘキサエン酸)は脳の栄養 ~
読者のみなさま!今回も購読していただいてありがとうございます!
今回はすこ~しお堅いお話から入りますので覚悟してみて下さいヨ~。
DHAが世界的に注目されるようになったのは、1989年のことです。
この年、イギリス脳栄養化学研究所の教授の研究結果として、
次の内容のニュースが報道されました。
「日本人の子供が欧米人の子供と比較して知能指数が高いのは、文化的背景
の相違が主因であるにしても、日本人が魚を多く食べてきた歴史的な食習慣に
起因している」
そして、魚の栄養成分の中で、DHAこそが脳に良い影響を及ぼす、としました。
この発表が日本のみならず、世界中を驚かせ、魚を見直すきっかけを作りました。
その後、多くの研究者によって、DHAが脳の働きに不可欠で、良い効果が
あることが証明されるようになりました。
これは「そういう可能性があると発表した研究者がいる」などという
あいまいなものではなく、事実として証明されているというレベルに至りました。
また、今のところ、口から摂取して直接脳に良い影響を及ぼす物質は
DHA以外ないとされています。
そして、DHAを最も効果的に摂取できる食品が魚介類であり、それにかわる
食品はないといっていいでしょう。
穀物、野菜、豆類、果物類、牛、豚などにはほとんど含まれていません。
では、魚介類の中で、特にDHA がたくさん含まれる種類は何でしょうか。
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魚肉100G中に、1G以上のDHAが含まれている魚として、次のような
ものがあります。
マグロ(脂身)、養殖ハマチ、サバ、ウナギ、マイワシ、サンマ、サワラ
キチジ、養殖マダイ、天然ブリ
魚の脂に占めるDHAの割合は、季節や魚種によっても違いますが、
だいたい10~30%です。いわゆる旬で脂がのっておいしい時期には
その割合が増える傾向にあります。
養殖魚も、同じように含まれています。
むしろ養殖魚は、天然魚より、脂がのっている傾向にあるため、
一般的には、養殖魚のほうが、多く含まれているといえます。
また、DHAは、火を通しても、変化しませんが、火を通す過程で、脂が
落ちてしまうので、その分DHAも減ってしまいます。
特筆されるのは、DHAは胎児にも、良いということです。
母親が摂取しても、胎児まで届かない栄養素は多いのですが、DHAは
違います。
母体が摂取したDHAは、胎盤を通して、胎児に送られるのです。
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私は特に小さい頃は魚介類ばかり食べていたといっても言い過ぎではありません。
そんな食生活を送ったせいでしょうか。
魚の普及活動をしています。(関係ないか!)
しかし一般的に言って、魚介類好きは頭がいい人が多いというのは、
学術的にも経験的にも確かなようです。
非常に残念なことに、最近の子供は魚介類を食べなくなってきています。
そして日本の子供の学力は、国際的にみて、下落の一途をたどっています。
2004年の15歳を対象にした調査では、世界のトップランクから落ちた
ことがはっきりしました。
DHAの摂取量が減っていることも、無視できない大きな要因と思われます。
子供が魚介類を食べなくなってきている原因の多くは親にあると思います。
小さい時に食べなれていないものは、大きくなっても、好きになれないものです。
この読者のかたで、魚嫌いの人はあまりいないと思いますが、自分が
たくさん食べるのはもちろん、子供にもたくさん食べさせましょう!
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~ 海老の本物とまがい品の見分け方 ~
歴史的に最も裕福な国がたくさん食べるのがエビといわれています。
以前は日本が世界最大の消費国でしたが、今では完全にアメリカにその地位を
奪われています。
このエビ、品質的に最も厳しい日本でもまがい品が幅をきかせるようになりました。
今日本に流通しているエビの中で、おいしさをそのまま味わえるエビのほうが、
少数派となっています。
つまり「当たり前のエビ」が食べられなくなってきているのです。
まずエビフライ。
この元になるエビは、身の頭部分から尻尾までたくさんの切れ目を入れて、
たたいて、押し付けて、思い切り引き伸ばします。
元の長さの3倍ぐらいになります。
これに分厚く衣をつけたら、あ~ら不思議!
小さかったはずのエビが、一気に特大のエビフライになります。
次回、エビフライをかじってから、その断面を見てみて下さい。
エビがごぼうのように細くて、衣を食べているようなものであることが
多いはずです。
このエビを業界では「伸ばしエビ」といって、輸入量が急増しています。
逆に細かい加工を施していないそのままのエビの輸入は減っているのです。
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スーパーで売られている冷凍食品の多くは、タイや中国などで衣まで付けた
状態で輸入しています。
中にはエビフライ全体に占めるエビの割合は2割。つまり、衣が8割と
いうのまであります。
それでも衣さえおいしければ売れるそうです!
こういう製品はエビフライというより、エビ入りフライといったほうが
正しい表記ではないでしょうか!?
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次に、エビチリや混ぜ物に使われる、ボイルの小型エビ。
値段が安くなったこともあって、使われる用途や量が増えました。
業界では「ムキエビ」と呼んでいます。
これも保湿剤に漬けて、ふくらました製品が主流です。
メリットとして重量が増えること以外に、身に締まりが出て、
いわゆるプリプリ感が出ることがあります。
ホンモノのエビを知らない人は、ホンモノを「鮮度が悪い」、保湿剤漬けを
「鮮度良くおいしい」と判断したりします。
知らないというのは恐ろしいことです!
また、非常に鮮度が悪くなって、異臭が出たりするものも、保湿剤に念入りに
漬けるとあ~ら不思議!臭いが消えたりします。もちろんエビの味はしませんが。
ホンモノのムキエビは、それほどプリプリ感は強くないですが、歯にざっくり深く
ささる感触があります。繊細な繊維質のパサパサ感が残っています。
そして何よりエビの味が濃厚に残っています。
保湿剤に漬かったものは、最初の歯ざわりこそプリプリしていますが、
身の繊維組織の感触がなく、後味に薬臭さが残ります。
最近のようにあまりにも日常の中でまがい品が多くなると、今度は
たまにホンモノが出るとうれしくなります。それほど、まがい品に毒されて
きているといえるでしょう。
みなさんも今後気に留めてみたらいかがですか?
~不漁でわかるいわしの価値~
何と言っても現日本人の原点はいわしです!
何せ1960年前後にはいわし類全体で450万トンもの漁獲量があって、
2番目に多かったスケソウダラの100万トンをぶっちぎりに上回っていました。
最近ではめっきり獲れなくなったといわれますが、それでも50万トン程度の
漁獲があるので、今でも主要漁獲品の一つです。
さんまがいくら大獲れといっても30 万トン程度です。
☆従って、現在生きている日本人が最も利用してきた魚と言えます。
その栄養価の高さは良く語られるところです。
良質のタンパク源であることはもちろん、カルシウム、鉄分、ビタミンB2が
非常にたくさん含まれており、DHA(ドコサヘキサエン酸)、
EPA(エキサペンタエン酸)もトップクラス。
特に心臓病予防効果のあるEPAは他の青魚(さば、さんま、あじなど)
と比べても群を抜いています。
また、いわしはあらゆる調理に向いています。
いわし料理屋は数あれど、さんま料理屋や、さば料理屋がないのは、
料理の多様性の違いによるものです。
これほど貴重な魚のいわしも骨が多いことから、嫌われる傾向にあります。
そんなことでどうする! 色々な料理で食べつくして、楽しんで健康に
なりましょう!
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日本での漁獲の激減と同時に外国からの輸入が急増しています。国はアメリカ、
メキシコを筆頭に、フランスなどからも多く入っています。
あの、おフランスまで行く人はブランド品を買い行く人ばかりではないのです。
魚臭い人が、少なからず含まれているはずです(!?)
輸入いわしの大半は、マグロ漁用のエサとして使われますが、他に
いわし明太などの加工品に使われたりします。
ヨーロッパでは昔からカタクチイワシ(アンチョビー)を酢漬けにして食べて
いました。ピザにのっかっていたり、洋食の前菜として出たりしますね。
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ちなみに日本で一般に食用にされているのはマイワシ(サーディーン)で、
干物にされるのがウルメイワシ、煮干ではカタクチイワシが使われます。
僕イチオシのいわし料理店は、ホームページで紹介しています。
いわし料理のホンモノを知りたい方はぜひぜひ行ってみて下さい。
ここです↓↓↓
< http://www016.upp.so-net.ne.jp/sakana35/ichioshi/index.html >
【御礼】
数あるメルマガの中で、このメルマガを選んでいただいて、ありがとうございます!
僕が、外国からの生産輸入、そして日本の店先までにかかわったたくさんの魚介類と、
たくさんの国での体験を発信していきます。
食生活のみならず、人生を豊かにするメルマガでありたいと思っていますので
末永くよろしくお願いしま~っす!
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【今週の本題】 ~魚食文化の日本~
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魚介類は日本人が最も昔から食べていた主要なタンパク源です。
畜肉を食べ始めたのは江戸時代からなので、日本史の中ではごく最近の話
ということになります。
従って、魚介類が日本人を造ったとも言えるわけで、日本人の体には魚介類が
一番合うのは当然の事と言えるでしょうネ。
近年の消費傾向として、肉類が増え、魚介類が減っているわけですが、これは
成人病の増加と密接な関係があることは疑いありません。
いわゆる“キレル”性格との関係も指摘されているんです!
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魚介類は、極めて良質のタンパク質を含み、カルシウム、ビタミンA, B群
も豊富に含まれています。
さらに、やはり多く含まれるDHA は脳の働きに効果があり、EPAは
心臓や血管の病気を予防する効果があることは、常識にさえなってきています。
つまり、栄養的なバランスと質においても、蓄肉とは比較に
ならないほどなんです!
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欧米に行くと、あまりに食べ物が画一的で、美味しいものが少ないことに
驚かされます。
食品の多様性がない大きな理由は、水産物をあまり食べないことにも
由来しています。
肉は、種類も調理の仕方も限られますからね。
また、料理の味そのものを楽しむという気持ちが日本人と比べて希薄ともいえます。
もともと日本人の舌のほうが、微妙な味を識別できる能力が高いことにも由来
していると思います。
最近の傾向としては、世界的に魚介類の消費は増えています。
健康食として見直され、一過性のブームなどではなく、その消費は着実
なものとなってきています。
外国の水産物の買い付けで、欧米はもちろん中国やロシアなどに買い負ける
ことも珍しくなくなってきました。
オランダのアジの買い付けでは、アフリカ諸国に負けることもあります(泣)
日本は品質が圧倒的に厳しいのに、あまり高い値段を払えないのです。
水産物は日本では大衆品、外国では高級品というイメージがあるのも背景
にあります。
世界各国をまわっていると、日本にはない魚介類に遭遇することもあるし、
意外とおいしい食べ方をしている国も多々あります。
ただそれでも、日本の魚食文化は世界に誇れるものであることだけは
間違いありません!
そう!みなさんは世界最高の食い道楽の国に生まれてラッキーなのです!!!
次回のテーマは「いわし」です。