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2024/04/25 (Thu) |

 ~ 食品の安全・安心とは? (後編) ~

~ 食品の安全・安心とは?(後編) ~

前回の続きの前に、厚生労働省による、人口動態統計(平成16年)の内容を
ご紹介します。
平成16年の死亡者は102万人。
死因の1位はがんで32万人(31.1%)
2位は心疾患の16万人(15.5%)
3位が脳血管疾患13万人(12.5%)
4位肺炎
これに対し、自殺が3万人(2.9%)
(前回1万2千人とお伝えしたのは間違いでした。すいませんでした)
交通事故が8千人。

さて、食品が関係する「有害物質による不慮の事故」は600人(0.06%)
そして実際に食品による死者は、さらにこのごく一部ということになるので、
残念ながら、統計にありません。

前回、自殺や交通事故を取り上げましたが、実際にはがんなどの病気による
死亡が全体の約70%を占めています。

つまり、私たちが最も心配しなくてはならないのは、圧倒的に成人病。
特に不摂生やカロリーの摂りすぎ、食品の内容の問題です。

自殺や交通事故はそれより、はるかに小さいリスクということでした。。(汗)
まして、食品による被害は、どう目を凝らしても見つけることが
できないほど小さい、ということができます。


では前回の続き(前回読んでいない方→ 
http://blog.mag2.com/m/log/0000149975 )

第2の誤解。
「国産は安全。外国産は危険」

前回、揚げたように、過去に起こった食品被害は、ほとんど国産によるものです。
現在、日本人が食べている食品の半分は輸入品であることを考えると、
どちらが危険か、はっきりわかりますよね。

輸入品はすべて税関検査を経て入ってきたものです。
しかも、食品工場の衛生管理は日本よりはるかに外国の方が進んでいるんです。
国際衛生基準のHCCEPを取得した工場は外国では当たり前ですが、
日本では少数派。
この基準をクリアーしているのは、資金力のある大手だけです。

僕も東南アジア、欧米、南米と多くの国の工場を見てきましたが、
間違いなく、日本の工場が一番汚いです。
これは海外の工場は最初から輸出を念頭に置いて工場を作っているからです。
別に日本の工場が悪いといっているのではありません。
それでも、伝統的に特に問題ないわけですから。


「いや、工場そのものより、ソフトが問題だって?」

確かに一般的にいえば、世界の中で日本人はまじめな方でしょう。
しかし、それはただの一般論であって、食品工場において、
日本で作られたものが安全といえる、根拠にはなりません。

食品の安全、資源保護、環境保護などにたいする考え方はむしろ欧米を方が
しっかり制度化され、進んでいるぐらいです。

日本人のウソ、ごまかし、詐欺の事例を多くみてきた僕にとっては
現状の日本人の誤解がこっけいでなりません。
「ばれない」と思えば耐震偽装のようなとんでもないことまで起こすでは
ありませんか。

そしてこんな狭い日本で狂牛病は23例も出ているのに、アメリカ産より安全と
考える根拠は何でしょう。
僕だって、アメリカ産牛肉を食べて完全に100%狂牛病にならないとは
言い切れません。
でもその確率は飛行機が落ちる確率(百万回に一回)よりはるかに低いことだけは
確信が持てます。
そんなミクロ単位のリスクのために全面的に輸入ストップするような発想をするので
あれば、その人は一生核シェルターで生活したほうがいいのではと思います。

自宅に飛行機や自動車がつっこんでくる確率のほうが高いでしょうから。


結局一般消費者は、入ってくる情報をいつのまにか真実と信じきっているのです。
『危険産業』の情報に騙されてはいけません。
『危険産業』とは、「危険だ!危険だ!」と脅かすことによって成り立つビジネスで、
僕の造語です。(^_^;)もちろん、正当に必要な警備、防災器具などは入っていません。


日本人を尊重するのはよいことでしょう。
しかし、現在の生活になくてはならない輸入品に偏見を持ち、ひいては外国人を
さげすむようなことは、天につばするようなものです。

こんな異常な誤解と異常な潔癖症が何を生んでいるか。

日本の食品廃棄物の発生量は年間2千万トン!
その90%以上が再利用されずに、焼却もしくは埋め立てされているのです。

この重量は3千万人分の年間の食料に値します。
言い換えると、1億3千万人分の食料のうち、3千万人分を捨てていると
いうことになります。

通関が止まったアメリカ産牛肉(1300トン・14億円分)も、商社は金を払ったあげく、
すべて焼却処分にされる可能性がでてきました。

牛肉の「肉部分は安全」が常識。
もちろん食べたくない人は食べなくて結構。
でもそれは国が止めるべきことではありません。

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2006/02/25 (Sat) | Trackback() | Comment(0) | 食品の迷信
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