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2024/04/21 (Sun) |

~ パワーチャンピオン・マグロ(鮪) ~

~ パワーチャンピオン・マグロ(鮪)  ~

水産物の中には、年末に消費が一気に増えるものと、逆に落ち込むものとが
あります。
やはり、おせちに使われる数の子や昆布、祝い事、贈答で使われる高級なもの
(カニ、イクラ、アワビなど)がよく売れます。
今回、ご紹介するマグロも消費が伸びる魚です。
忘年会や祝い事で和食系であれば、欠かせないですからね!


マグロは日本人の最も好きな魚です。

消費の重量では、サケとイカと同等ぐらいですが、金額では
ダントツの1位です。
つまり、最もお金をかけている魚ということができます。

特に最も美味で高価なホンマグロ(クロマグロ)は乱獲により、
絶滅危惧種にされるほどに資源が減少しています。

天然のみに頼るわけにいかなくなってきた事情から、
10年ほど前からは、”畜養”が盛んに行われるようになってきました。
”畜養”とは、幼魚や、産卵後のやせたマグロを捕まえてから、
それを、しばらく洋上の囲いで飼ってから出荷することをいいます。

栄養価の高いエサを与えるため、トロの部分が天然よりたくさん
獲れるようになります。
ただし、天然と比べると、イメージの問題から、それほど高い評価を
得られていないのが実情です。
畜養が行われている場所は、主に地中海やオーストラリアです。

産卵から成魚まで育てる”完全養殖”はもちろん日本で最初に成功し、
その食用としての出荷は1年ほど前から始まっています。

ハマチやタイ、ウナギなどの養殖は数十年も前から成功していましたが、
マグロはそれらよりはるかに難かしかったのです。
理由は、マグロは休むことなく常に泳ぎ続けている上に、いざとなると
猛烈なスピードになるため、イケスの壁に頭をぶつけてしまうのが問題でした。

そこで、イケスの中に流れをつくったり、ネットを改良するなど
試行錯誤の末に、完全養殖までこぎつけたのでした。


ところでマグロの旬は種類によって全く違っています。
春はメジマグロ(ホンマグロの幼魚)
夏はキハダマグロ
秋はカジキマグロ
冬がホンマグロ

だから、種類を変えれば年中、旬を味わえるということ!

スーパーや、一般的な寿司屋で出るマグロはメバチマグロです。
この名前の由来は「目がパッチリしているから」という冗談のような
本当の話。

キハダやカジキ、ビンチョウ(ビンナガ)はメバチより安価で、
どちらかというと、主にシーチキンなどの加熱加工用に使われます。

ホンマグロの中でも、冷凍をしていない、生のホンマグロは、
「これがマグロか???」と思うほど、旨いですよ!
スーパーで売られることはないし、通常なかなか食べられません。

ところでみなさん、日本で一番おいしいマグロが獲れるところは
どこか知っていますか?
焼津?
確かにマグロの漁業基地ですが、ここは漁獲地ではありません。
大間?
確かに青森の大間は有名ですが、実はもっとおいしいホンマグロが
獲れる場所があるのです。
それは、
北海道の日本海側。
利尻島から小樽にかけての沿岸で冬に獲れるものが、
最も極上のホンマグロといわれています。

北海道とマグロはイメージが合わないと思われますが、本当です!


先ほど、マグロは休まないで泳ぐといいましたが、正確には、眠りながら
泳いでいるそうです。
しかもその平均時速が30k!
人間が全速力で走るぐらいのスピードで、常に泳ぎ続けているのです。
そして、いざというときは、なんと時速100k!

こんなパワーがどこから来るかというと、その源泉は筋肉に
含まれる「アンセリン」
これを人が食べて、パワーがでないわけがありません!

マグロは持久力がありながらも瞬発力もスゴイ!
陸上競技に例えると、マラソンから100mまで全種目制覇のスーパー魚類!

マグロは魚のパワーチャンピオンです!

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2005/12/24 (Sat) | Trackback() | Comment(0) | 食品の迷信
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